トヨタ自動車は13日、燃料電池車(FCV)「ミライ」の情報発信拠点を東京都港区に開くと発表した。岩谷産業が同日開設した水素ステーションに17日から併設する。ミライの実車を展示するほか、開発のコンセプトや燃料となる水素の特徴などを映像で紹介。試乗もできるようにして、FCVや水素を身近に感じてもらう。
「TOYOTA MIRAI ショールーム」を開く。2階建てで延べ床面積は165平方メートル。1階に実車を展示し、大型モニターで車両の概要などの映像を流す。午前9時から午後5時まで営業し、火曜は休館する。2021年3月末まで営業する。
試乗車も1台常備する。毎週金曜日は一般客向けで、ホームページで申し込めばスタッフが同乗した上で施設周辺を運転できる。
岩谷産業の水素ステーションの開所式に出席した安倍晋三首相は「水素革命のアクセルを踏み込んでいく」とあいさつし、普及を後押しする姿勢を強調した。
ミライは14年12月の発売。官公庁や法人、富裕層などの需要が集中し、全国の受注台数は現時点で2500台程度にのぼるもよう。15年の生産は約700台で、納車には数年かかる。実車を展示する販売店もほとんどないことから、都心部にショールームの開設を決めた。