【NQNニューヨーク=横内理恵】6日の米株式相場はもみ合って始まった。午前9時35分時点のダウ工業株30種平均は前日比82ドル08セント高の1万8010ドル28セント、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は同17.580ポイント高の4956.907だった。原油先物相場の戻りが続いているのを受け、業績悪化に歯止めがかかるとして石油株のエクソンモービルや建機のキャタピラーなどが上げ、相場を支えた。半面、朝方発表の指標を受け雇用の回復ペースが鈍いとの懸念が強まった。ダウ平均は買いが一巡した後は下げに転じ、下げ幅は一時100ドルに迫った。
民間の雇用指標である4月のADP全米雇用リポートでは非農業部門の雇用者数(政府部門除く)が前月比16万9000人増と20万人程度増えるとの市場予想を下回った。
前日夕に四半期決算と併せて発表した業績見通しが慎重と受け止められたクーポン共同購入サイトのグルーポンが安い。バイオ製薬のアレクシオン・ファーマシューティカルが大幅安。同業のシナジーバ・バイオファーマを買収すると発表し、買収に伴う財務負担が懸念された。
四半期決算は最終赤字だったものの、特別項目を除く1株利益が市場予想を上回った天然ガスのチェサピーク・エナジーが高い。決算と併せて部門や店舗の売却を発表したファストフードのウェンディーズも大幅高。アレクシオンによる買収発表を受け、シナジーバ・バイオファーマは急伸している。四半期決算が大幅減益だった通信関連のモトローラ・ソリューションズも高く始まった。