【ニューヨーク=高橋里奈】ニューヨーク市近郊のインディアンポイント原発の変圧器の出火事故についてニューヨーク州のクオモ知事が10日会見し、石油がハドソン川に漏出していることを明らかにした。ハドソン川はオフィスや商業施設が集中するマンハッタンに沿って流れる。「石油が川に流出したことは疑いないが、どれだけの量が流れたかはわからない」と説明。消火作業中に変圧器の一部が破裂したことが原因とみられる。
9日に変圧器の出火事故があった原発はマンハッタン中心部から北に約50キロメートルにある。変圧器は放射性物質を扱う区域とは離れていたため放射性物質拡散の影響はないが、クオモ知事は「環境への影響という2つ目の問題がある」として石油漏出事故を発表した。州当局の担当者によると、清掃作業は1~2日かかるという。