政府は31日、東京電力福島第1原子力発電所事故で避難した企業や小規模事業者に対し営業再開などの相談に乗るチームを立ち上げる方針を明らかにした。行政職員と民間の関係者で構成し、事故後に避難指示が出た福島県内12市町村で営業していた約8000事業所の経営者を個別訪問する。東日本大震災から4年以上がたつなか被災者の経済的自立を後押しする。
安倍晋三首相は同日午前、事故後に福島県郡山市内への生産拠点の移転を余儀なくされた食品製造機械メーカー、オオヤマフーズマシナリー(横浜市)の工場を訪問。「ものづくりを支える技術をもった方が地元で働き続けられるよう力を尽くしたい」と話し、被災企業の元の地域での営業再開を支援する考えを強調した。
首相は震災の復興状況を視察するため同日午前に福島県に入った。郡山市では産業技術総合研究所が震災後に新設した福島再生可能エネルギー研究所を訪れ、最新の再エネ技術の研究成果を視察。「福島を再エネのフロンティアにしたい」と強調した。