【ブリュッセル=森本学】欧州連合(EU)は25日、ユーロ圏19カ国の財務相会合を開き、ギリシャ問題を協議したが、金融支援の再開に向けた合意に至らず、結論を持ち越した。EUなど債権団側はギリシャ財政再建策の修正案を示し改革断行の「確約」を迫ったが、ギリシャ側は提案を受け入れなかった。事務レベルで妥協点を探ったうえで、27日に財務相会合で再協議する予定だ。
25日午後からブリュッセルで開かれたユーロ圏財務相会合で債権団が示した修正案は、歳出をさらに減らすため年金支給年齢の早期の引き上げや、レストランでの税率引き上げなどを求めた。
ギリシャ側は修正案の受諾に難色を示し、対案を提出。双方の溝が埋まらなかったため、会合は継続協議となりいったん散会した。金融支援の期限切れと国際通貨基金(IMF)への約15億ユーロの支払いを同時に控える30日が目前に迫る中、ギリシャの債務不履行(デフォルト)回避へ交渉は緊迫度を増している。