台風18号は9日、愛知県沖の南海上を北上し、同日午前に同県の知多半島に上陸した。首都圏などでは非常に激しい雨となる恐れがあり、気象庁は東日本を中心に土砂災害や浸水、河川の氾濫に警戒を求めた。東海地方では大雨による冠水などが相次いだ。
雨の中、傘を手に通勤する人たち(9日午前、名古屋市中村区)
今年の台風の上陸は4個目。9日夜には温帯低気圧に変わり、日本海に進む見込み。台風通過後も前線に暖かく湿った空気が流れ込むため、関東甲信地方では10日まで大雨が続くとみられ、気象庁が警戒を呼びかけている。
10日午前6時までの24時間の予想雨量は、関東甲信が300ミリ、東海が250ミリ、東北が200ミリ、中国や近畿、北陸が150ミリとなっている。
東海を中心に大雨が続き、浜松市では9日朝までの72時間の雨量が380ミリを超え、観測史上最多となった。三重県鳥羽市では9日朝に1時間75.5ミリの大雨を観測した。
大雨の影響で、東海地方の在来線や首都圏の私鉄などに遅れが出た。JR東海によると、東海道線や中央線などで本数を通常の3~7割程度減らして運行し、一部区間で運転を見合わせた。中部国際空港によると、9日発着予定の国内線・国際線50便以上が欠航となった。愛知県豊橋市や浜松市では強風で転倒してけがをした人もいた。
台風18号は九州付近の低気圧の東側を回り込むように北西方向に進んだ。9日正午現在、岐阜市の北約30キロにあり、中心気圧は996ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は20メートルとなっている。