【ウィーン=原克彦】国際サッカー連盟(FIFA)の汚職事件を捜査するスイスのラウバー検事総長と米国のリンチ司法長官は14日、チューリヒで記者会見を開き、事件の解明に向け捜査対象を拡大していることを明らかにした。リンチ長官は「新たに得た証拠からすれば、追加で個人や団体を起訴することになるだろう」と語った。
一方、ラウバー氏は捜査の過程で、アルプス山脈で事件に関連する不動産を差し押さえたと報告。金融機関から報告を受けた資金洗浄の疑いがある口座は120件以上になったと述べた。そのうえで「まだハーフタイムに近いともいえない」と語り、捜査が長期化するとの見通しを示した。