相模原市緑区の墓地に交際相手だった女性の遺体を埋めたとして、死体遺棄罪に問われた東京都渋谷区の飲食店従業員、佐藤一麿被告(29)は16日、東京地裁(芦沢政治裁判長)の初公判で「間違いありません」と起訴内容を認めた。
事件当時の交際相手で、共に起訴された静岡県富士市の農業、秋山智咲被告(23)は「埋めたのが人だとは思っていなかった」と無罪を主張した。
遺体は今年6月に発見され、7歳の長男とともに行方不明になっていた東京都新宿区の阿部由香利さん(当時25)と判明した。警視庁は阿部さんの死亡の経緯と、長男の消息を調べている。
検察側は冒頭陳述で「佐藤被告が遺棄現場を決め、秋山被告に穴を掘るよう指示した。遺体をブルーシートに包んで埋めた」と指摘した。阿部さんが死亡した経緯には言及しなかった。
起訴状によると、2人は共謀し2013年7月19日、阿部さんの遺体を秋山被告が借りていた東京都世田谷区のマンションから運び出し、墓地内の空き地に掘った穴に埋めた、としている。〔共同〕