8日午後9時50分ごろ、広島市中区流川町の繁華街にある雑居ビルで「煙が出ている」と110番があった。広島県警によると、男女4人が負傷し、ほかに20代の女性1人が所在不明になっている。負傷者のうち30代男性と20代女性が重体で、ほかの男女2人は軽傷という。5人はビルに入居しているメイドカフェの客と従業員。さらにけが人がいないか確認を急いでいる。
雑居ビルと隣の建物が全焼。現場のビルは2階建てで、5店舗が入っており、階段付近に廃油が置かれていたとの目撃情報もあるという。
現場は広島市役所から約1キロの市中心部で、雑居ビルや飲食店が密集する地域。
現場のビルの窓からは断続的に真っ赤な炎が噴き出し、黒い煙が激しく立ち上った。
警察官や消防隊員が「逃げろ、逃げろ」「下がって」と集まった人たちに叫び、周辺は騒然となった。
現場近くの花店の男性(61)は「煙が出て、3回ぐらい爆発音がした。その後、炎が見えた。飛び降りてけがをした人もいる」と話した。ビル内の飲食店を訪れたことがある男性会社員(41)は「よく通う店があるので、驚いて来てみた。予想以上にひどい」と話した。〔共同〕