【NQNニューヨーク=古江敦子】21日のニューヨーク外国為替市場で円相場は5日続落し、前日比10銭円安・ドル高の1ドル=119円90銭~120円00銭で取引を終えた。ドルがユーロに対して小幅に上昇し、円に対してもドル買いが波及した。資源国通貨に対するドル買いも円の重荷だった。
原油先物相場の下落を背景に、ロシアのルーブルやオーストラリア(豪)ドルなどに対してドルが上昇した。「資源国通貨に対するドル買いが、円など主要国通貨に対するドル買いにつながった」(クレディ・スイスのアルビーズ・マリノ氏)との声が聞かれた。ただ120円ちょうど近辺ではオプション取引に絡んだ円買いが入り、円の下値は限られた。
円の安値は120円09銭。高値は119円82銭だった。
円は対ユーロで横ばい。135円90銭~136円00銭で取引を終えた。
ユーロは対ドルで反落し、前日比0.0010ドル安い1ユーロ=1.1330~40ドルで終えた。22日開催の欧州中央銀行(ECB)による定例理事会を前に様子見ムードが強まり、持ち高を調整する目的のユーロ売りが優勢だった。
ユーロの安値は1.1336ドル。高値は1.1364ドルだった。
カナダドルが米ドルに対して下落した。前日終値の1米ドル=1.29カナダドル台後半から1.31カナダドル台前半に水準を切り下げた。カナダ中銀(中央銀行)は21日の定例理事会で政策金利を据え置いた。声明で2016年と17年の成長率見通しを引き下げたため、カナダドル売り・米ドル買いが広がった。