調査会社のJ・D・パワーアジア・パシフィック(東京・港)は、宿泊客が評価した2015年の国内ホテル満足度調査の結果をまとめた。宿泊料金が1泊3万5千円以上のホテルではザ・リッツ・カールトンが首位になった。ビジネス需要が多い同9千~1万5千円ではリッチモンドホテルが最も高評価を得た。
順位は価格帯ごとに4部門に分けて示した。回答数の少ないホテルを除き、料金が最も高いホテルでは、リッツに次いで帝国ホテルが僅差で2位になった。リッツはサービス、客室、施設の評価が高く、帝国は料金が好感された。
1万5千~3万5千円の部門は星野リゾートが運営するリゾナーレが最も支持を集めた。
ビジネスホテルがしのぎを削る1泊9千~1万5千円の価格帯はロイヤルホールディングス傘下のリッチモンドが評価項目の大半で首位を獲得。同9千円未満の手ごろなホテルでは、地方都市への出店も多いスーパーホテルが1位となった。
訪日外国人客の増加による稼働率上昇に伴って、14年に比べ1泊当たりの宿泊料金は上昇している。J・D・パワーによると値上がり幅は、高価格帯は1500~2500円程度、低価格帯は500~750円程度。ただ「満足度は大きな変化はない。宿泊客は料金上昇を否定的に受け止めていない」(同社)と分析する。
調査は139ブランドを対象にインターネットを使って8月に実施し、約2万6千人から回答を得た。回答者が最近1年間に泊まったホテルの料金、サービスなど7項目を評価し、総合して満足度を算出した。