京都国立博物館(京都市東山区)の敷地内で、豊臣秀吉が創建し、息子の秀頼が再建した方広寺の南回廊の跡が見つかり、市埋蔵文化財研究所が22日までに発表した。
方広寺の四方には南北約240メートル、東西約191メートルの回廊があり、今回、南門から東へ続く回廊の礎石据え付け穴4個が新たに見つかった。大量の瓦を埋めた長さ約15メートルの溝も見つかった。
方広寺は16世紀末の創建。焼失した大仏殿は再建されたが、大釣り鐘の銘文に徳川家康が怒り大坂の陣に発展し、豊臣氏滅亡につながった。
今回の調査で、回廊の外側で明治時代に皇室の位牌などをまつる施設として造られた恭明宮に付属したとみられる溝も確認した。
現地説明会は23日午前10時から。〔共同〕