韓国国防省当局者は13日、北朝鮮で中長距離の弾道ミサイルを発射する兆候があることを明らかにした。米韓合同軍事演習に対抗すると同時に、5月の労働党大会に向けて国内を引き締める狙いがあるとみられる。
弾道ミサイルは移動発射台に搭載された状況だが、同当局者は、発射台が展開している場所についての詳細な言及は避けた。別の軍事関係筋によれば、日本海沿いの江原道(カンウォンド)元山(ウォンサン)近くに展開しているという。ミサイルは、中距離のムスダン(射程3千キロ以上)や長距離のKN08(射程6千~1万キロ)などの可能性があるという。
朝鮮中央通信は3月15日、金正恩(キムジョンウン)第1書記が早い時期に核弾頭が搭載可能な各種の弾道ミサイル発射実験を行うよう指示したと報道。北朝鮮は同月に短距離のスカッドや中距離のノドンなどの弾道ミサイルを発射している。
北朝鮮は4月15日に金日成(キムイルソン)国家主席の生誕記念日を迎えるほか、5月7日から36年ぶりに党大会を開く。米韓両空軍は4月15日から韓国上空で定例の合同軍事演習を行う予定だ。(ソウル=牧野愛博)