スマートフォン世界シェア3位の中国通信機器大手「華為技術」(ファーウェイ)の中国籍の社員2人が、カナダ政府から「スパイ活動の恐れがある」として移住の申請を拒否されていたと、5日付の香港英字紙・サウスチャイナ・モーニングポストが報じた。
同紙は、2人の申請を代行した業者から取材。2人は2年ほど前に移住を申請したが、今年3月と4月に香港のカナダ領事館から拒否の通知を受けた。業者によると、2人はスパイ活動を明確に否定しており、不服を申し立てた。これまで多くの同社社員の移住を申請したこの業者は、スパイを理由に拒否されたのは初めてと話しているという。
同社は中国政府との関係の深さが指摘され、米国でも「スパイ行為への関与が疑われる」として、大手向けの通信設備の販売を事実上阻止されている。(広州=延与光貞)