中国の税関総署が8日発表した4月の貿易統計によると、輸出は前年比1・8%減の1728億ドル(約18・5兆円)となった。輸出が減るのは2カ月ぶり。外需の低迷が続いており、中国の景気回復の足を引っ張りそうだ。
中国の輸出は3月に9カ月ぶりに前年を上回ったが、今年は2月の旧正月連休の反動で増えた部分が大きかった。4月は日本向けが約12%減、米国向けも約9%減と不振で、全体でも再び前年水準を下回った。1~4月の累計でも前年同期比7・6%減で、製造業を中心とした輸出業種に厳しい状況が続いている。
輸入は1272億ドル(約13・6兆円)で10・9%減った。18カ月連続の前年割れで、下落幅も2カ月ぶりに10%を超え、中国の内需も力強さに欠けることを表している。日本からの中国への輸出も約7%減でマイナスが続いている。(北京=斎藤徳彦)