宮本純次さん一家の車が通りかかると、倒れた支柱が道路をふさいでいた=19日午前9時58分、大阪府箕面市下止々呂美、宮本さん提供
大阪府箕面市の新名神高速道路の橋桁工事中に、仮設の支柱(ベント)が倒れた事故に絡み、発注元の西日本高速道路(NEXCO西日本)関西支社は19日、同社の建設工事をすべて中止し、点検すると発表した。新名神の工事では先月、神戸市で橋桁が落下する死亡事故が起きている。
新名神工事で支柱倒れる けが人なし 大阪・箕面
同支社によると、今回の工事は橋桁をいったん仮設の鋼鉄製支柱(高さ13メートル、重さ21トン)に置き、別の橋桁と横につなげて橋脚の間を渡し終えた後、支柱を撤去する手順だった。倒れた支柱には19日未明に橋桁が仮置きされたが、朝から工事作業はしていなかった。
倒れた支柱は地面と接する部分を固定していない。工事を担うIHIインフラシステム(堺市)は「支柱は重く、簡単に倒れる構造ではない」とする。橋桁は片側の橋脚に届いておらず、不安定なため、事故後に新たな支柱を造った。
支柱は橋桁の下を通る箕面有料道路をふさぎ、全線が通行止めになった。同支社は20日中に支柱を撤去する見通し。国土交通省近畿地方整備局は今後、事故の原因を調査する。