慰安婦問題の日韓合意に基づいて韓国政府が設立する財団の準備委員長に就任し、記者会見する金兌玄(キムテヒョン)・誠信女子大名誉教授=31日午前、ソウル、東岡徹撮影
韓国政府は31日、慰安婦問題の日韓合意に基づいて設立する財団の準備委員会を発足させた。同日午前、初会合が開かれ、委員長に女性の金兌玄(キムテヒョン)・誠信女子大名誉教授(66)が就任。財団は6月中にも設立され、元慰安婦の名誉を回復させる事業などに取り組む。
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金兌玄氏は女性や高齢者の福祉が専門で、韓国女性学会長や政府の諮問委員などを歴任した。朴槿恵(パククネ)大統領が大統領選に立候補した際は、与党セヌリ党の選挙対策委員会で女性本部長を務めた経歴ももつ。財団の理事長に就任する見通し。初会合終了後の記者会見で「被害者の痛みに心から共感し、これに応えたい」と述べた。
準備委は委員長を含めて11人で構成。民間から駐日韓国大使も務めた柳明桓(ユミョンファン)元外交通商相や日韓関係の有識者、女性問題に詳しい弁護士ら9人、政府側から外交省と女性家族省の担当局長の2人が入った。