大阪府能勢町のごみ焼却施設「豊能郡美化センター」(廃炉)のダイオキシン問題で、未処理のまま残っていた焼却灰や汚泥などの汚染物約25トンが、神戸市西区の産業廃棄物最終処分場に埋め立てられていたことが分かった。7日、神戸市が発表した。市は「報告を受けておらず、域内処理が原則の一般廃棄物を産業廃棄物として埋め立てたのは違法」と主張。センターを運営していた豊能郡環境施設組合側に掘り起こしと撤去を求める方針。
この問題は1997年、センターの排ガス中のダイオキシンが基準を超え、焼却炉の運転を停止したのが発端。高濃度の汚染が発覚し、社会問題化した。大半の汚染物は産業廃棄物として処理されたが、焼却灰などは一般廃棄物としてドラム缶に詰められて処理先が決まらなかった。
昨年8月に福岡県内で処理が決まり搬送されたが、地元団体との調整がつかず処理の見通しが立たなくなった。このため、組合が大阪市の仲介業者を介し、神戸市の業者に処理を依頼した。
神戸市や組合などによると、今…