練習中に選手に指示を出すハリルホジッチ監督(左から3人目)=増田啓佑撮影
ワールドカップ(W杯)アジア最終予選のアラブ首長国連邦(UAE)戦(9月1日、埼玉スタジアム)に備えて合宿中のサッカー日本代表は、ハリルホジッチ監督が作成した個人別のカルテや、チームとしての戦い方を示した「極秘資料」を選手に配り、強化に活用する。
日本代表 最終予選レポート
昨春の就任から1年半がたつハリルホジッチ監督は最近、強い危機感を口にしていた。「日本は最終予選の本命ではない。守備面の厳しさ、アグレッシブさなど最終予選では多くのものが求められる」
てこ入れの目玉がカルテと「極秘資料」だ。ハリルホジッチ監督はこの1年半、有酸素能力や疲労回復の速さなど生理学的な数値を定期的に測定してきた。一人ひとりの詳細なデータをカルテにまとめて本人に知らせ、代表を離れる期間に必要な体力トレーニングの方法も示している。
「体力面で100%の準備が出来ていなければ代表ではプレーはできない」とハリルホジッチ監督は説く。短期間で異なる気候に適応しなければならないアウェー戦では、データに基づいたコンディションの把握が重要だ。合宿中にはデータを見ながらの個人面談もするという。
「極秘資料」と記された小冊子…