「ビジネス・フォー・パンクス」を出版したジェームズ・ワットさん。自身の立ち上げたビールブランド「ブリュードッグ」の東京・六本木の店の前で=東京都港区
■ビール会社社長 ジェームズ・ワットさん(34)
「俺たち消費者は、無自覚に大量生産品のマズいビールを飲まされている」。20歳でクラフトビールの世界に開眼し、約5年後の2007年、英国スコットランドで幼なじみとビール会社「ブリュードッグ」を立ち上げた。
ホップをふんだんに使い、フルーティーな香りが自慢の看板商品「パンク IPA」などを、いま日本を含む50カ国に展開。売り上げは70億円を超す。
9月に日本語版が出た著書「ビジネス・フォー・パンクス」はパンクロッカーのジョニー・ラモーンらの名言を交え、「嫌われ者になれ」「青二才でいろ」と繰り返し挑発。「読み手をハイにさせる新手の自己啓発本?」と思いきや、起業の心得を簡潔平易に説くビジネス書だ。4刷を重ね、版元の日経BP社も「想定外」と驚く。
既存の業界に頼らず、自作の音…