第1局を翌日に控え、握手する井山裕太名人(右)と挑戦者の高尾紳路九段=29日午後5時17分、東京都文京区のホテル椿山荘、金居達朗撮影
井山裕太名人(27)に高尾紳路九段(39)が挑戦する第41期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)が30日、東京都文京区のホテル椿山荘東京で開幕する。前人未到の七冠独占(名人、棋聖、本因坊、王座、天元、碁聖、十段)を4月に達成した井山名人が、4連覇、通算6期目の名人位をめざす。高尾九段は2年連続の挑戦。昨年、井山名人に圧倒された雪辱を期す。
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29日、約250人が詰めかけた前夜祭で、高尾挑戦者は「今年は調子がいい。簡単に勝てる相手ではないが気持ちは負けない。去年の悔しさを盤上にぶつけたい」、井山名人は「七冠を達成したが、一局一局精いっぱい戦うことは変わらない。悔いのない七番勝負にしたい」と決意を述べた。
また、本局の立会人を務める趙治勲名誉名人に、6月から「名誉名人」となった記念に花束が贈られた。
第1局は30日午前9時の開始。持ち時間各8時間の2日制で、31日夜までに決着する。七番勝負は11月初旬の第7局まで予定され、一方が4勝した時点で終了する。
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対局2日目の31日午後2時から、張豊猷八段と下坂美織二段による大盤解説会が開かれます。入場料1千円。大阪・梅田囲碁サロン(06・6364・5841)での解説会は31日午後6時から。解説は石田篤司九段、聞き手は種村小百合二段。500円。対局の模様は、随時、朝日新聞デジタルでも伝えます。