待機児童の緊急対策について説明する東京都の小池百合子知事=都庁
東京都の小池百合子知事は9日、待機児童問題の解決を目指す緊急対策を盛り込んだ126億円の補正予算案を発表した。知事選の主な公約の一つで、空き家活用や保育士確保などを進めて新たに保育定員5千人の増加を目指す。ただ、問題解決に向けては課題も少なくない。
「知事選から待機児童問題を訴えてきた。約束した対策をつくり、年度内に効果を出す」。小池氏は9日の記者会見で明言した。
待機児童が減らないのは、保育所などの施設不足が一因。そこで都独自の補助を上乗せするなどして、開設を促す。用地や建物を借りる費用の補助を手厚くするほか、工事費が高い近年の傾向に配慮した補助も設ける。保育施設に使える空き家などを探す市区町村を支援したり、活用できる都有地を探す組織を都庁内に設けたりもする。
保育士など人材確保も難題の一…