ウィッツ青山学園高校=2015年12月、三重県伊賀市
国の就学支援金をだまし取ったとして、東京地検特捜部は14日、株式会社立ウィッツ青山学園高校(三重県伊賀市)の運営会社「ウィッツ」(同)の元監査役、馬場正彦容疑者(56)=埼玉県志木市=を詐欺の疑いで逮捕した。特捜部は馬場容疑者が不正受給を主導し、高校の既卒者や在学していない人を申請するなど、多様な手口で就学支援金をだまし取ったとみて調べている。
「ウィッツ」元監査役を詐欺容疑で逮捕 東京地検特捜部
発表によると、馬場容疑者は同校の広域通信制課程の入学窓口となるサポート校「四谷LETSキャンパス」(東京都千代田区)の実質経営者。2015年に13人分の14年度の就学支援金を不正に申請し、計約244万円をウィッツ青山に支給させてだまし取った疑いがあるという。
13人のうち8人は高校を卒業していたため受給資格がなく、4人は実際には在学していなかった。残る1人は、両親の所得が多いため基本額しか申請できないのに、少ない人と同様の加算された額を求めたという。
馬場容疑者は逮捕前、「就学支援金と通信制高校のことをよく理解せず、募集活動を行ったことは反省している。違法だとは思っていなかった」と話した。(伊藤和行、藤原学思)