一族の子女によるパワハラが相次ぎ批判されている韓国の財閥「韓進グループ」で、今度は趙亮鎬(チョヤンホ)会長の妻、李明姫(イミョンヒ)氏の暴行疑惑が浮上した。グループの系列ホテルの増築工事現場で、激高して作業員を怒鳴りつけた場面とされる動画を韓国メディアが公開。国民の批判が高まっている。
大韓航空「水投げ姫」、全役職退任へ 父「私の過ちだ」
動画は約4年前に撮影されたとされ、李氏によく似た女性が、男性の工事関係者が持っている書類を奪って地面にたたきつけたり、安全帽をかぶった女性の腕を強く引っ張ったりする場面が収められている。傘下にある大韓航空の関係者は「本人かどうか確認できない」としているが、警察が確認に乗り出す模様だ。
同グループをめぐっては、会議で激高して水の入ったコップを投げつけた次女の趙顕旼(チョヒョンミン)大韓航空専務と、2014年に米ニューヨークの空港でナッツの出し方に激怒して搭乗機を引き返させたとして有罪になった長女の趙顕娥(チョヒョナ)・KALホテルネットワーク社長の娘2人について、趙会長が「私の過ち」と謝罪し、全役職から退任させると発表したばかり。
一方、韓国メディアによると、国税庁などは趙会長の一家が、税関申告なしに国内に高級ブランド品を持ち込んだ密輸の疑いがあるとして捜査を進めている。(ソウル=武田肇)