信州産の紫花豆のあんが入った鯉焼き
広島東洋カープが25年ぶりのリーグ優勝を飾ったのをきっかけに、善光寺(長野市)近くにある藤田九衛門商店が販売している「鯉(こい)焼き」が長野県内外のカープファンから話題を集めている。
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店主の藤田治さん(41)が2013年、「海がない長野県なので、鯛(たい)ではなく鯉」と思い立ち、鯉焼き専門店をオープン。信州産の紫花豆を使ってあんをつくり、鯉型の焼き器で丁寧に焼き上げている。
販売している鯉焼きのうち、生産量が特に少ない白花豆を使っているのが「錦鯉(にしきごい)」で、通常は予約販売のみの商品だ。カープが優勝した翌日の11日、善光寺の仲見世通りで「錦鯉」25匹を限定販売したところ、善光寺を訪れていた県内外のカープファンから「鯉焼きとは珍しい」と大好評。25年ぶりの優勝に引っかけた「25匹」は昼ごろには完売した。カープがクライマックスシリーズを勝ち上がったら、もう一度、限定販売する考えだ。
大阪府出身という藤田さん。実は熱烈な阪神タイガースファンだが「鯉を売っているんだからカープ優勝を無視できない。カープに日本一になってもらって、売り上げに貢献してもらいましょう」と笑顔だった。(辻隆徳)