宝富士を寄り切りで破った豪栄道(左)=金居達朗撮影
(15日、大相撲秋場所5日目)
どすこいタイムズ
宝富士の体をめくり上げるようにして、豪栄道が下から下からぶつかっていく。体勢が崩れた瞬間を逃さない。一気に大関が右をねじ込み、差し勝った。
自分十分になっても攻め急がなかったのがなおいい。勢い余って自滅した過去を反省してか、「喜んで出て行くと、ね」。小手に振られても動きを合わせて冷静に対応し、万全の寄りで同世代の新関脇を圧倒した。土俵下で見守っていた二所ノ関審判部長(元大関若嶋津)は「いいねえ。体も大きくなっている気がする」とうなった。
三役以上で唯一の勝ちっ放しだ。豪栄道は「悪くはない。良くなってます」と漏らしたものの、笑みは漏らさない。2014年秋場所での大関昇進後13場所目になるが、2桁白星は1場所だけで、すでに4度目のカド番。金看板を背負う立場としては、ふがいない状況が続いているからだ。
琴奨菊が今年の初場所で日本出…