ダイヤモンドバックス戦に先発したドジャースの前田=AFP時事
(16日、大リーグ)
制球に苦しんだドジャースの前田が我慢を重ね、日本人ルーキーとしては松坂(2007年)に並ぶ15勝目を手にした。
立ち上がりから2人を空振り三振。好調な滑り出しに見えた。しかし、本人は「体の調子が良かったので逆に下半身がふわふわし、足に力を入れにくかった」。これが微妙な感覚のずれにつながった。
二回、連続四球もあって満塁に。内野ゴロで1点を失った。主審が外角低めに厳しかったこともあり、この回だけで24球。「審判というより、僕のコントロール。直球がなかなか決まらなかった」と反省した。
しかし、下半身を意識することで三回以降はきっちり修正。球数こそかさんだものの危なげない内容だった。五回2死から強打者ゴールドシュミットを空振り三振に仕留めると、こぶしを握った。
新人の勝ち星では、日本選手最多のダルビッシュ(12年)にあと一つと迫った。「僕の場合は勝たせてもらっている試合が多い」と謙虚に振り返ったが、チームは優勝争いのまっただ中。目標に向かってさらに白星を重ねる覚悟だ。(時事)