シリアのアサド政権軍は19日、米国とロシアの仲介による合意で今月12日に発効した停戦が終了したと宣言する声明を発表した。反体制派も停戦が守られていないとアサド政権を批判した。北部アレッポで政権軍かロシア軍によるとみられる空爆が行われた模様で、死傷者が出たとみられる。
停戦が崩壊するのは2度目となり、内戦終結へ向けた和平協議の再開は一層困難になると予想される。
シリア国営通信によると、軍は声明で「停戦は流血を止めるチャンスだったのにテロ集団は300件以上の停戦違反をし、停戦期間を利用して戦力を補強した」と反体制派を非難。その上で「軍は国土の治安回復のために対テロの任務を続ける」と強調した。
一方、反体制派も、停戦発効直後から「政権側は停戦違反を続け、援助物資の搬入を妨害している」と批判していた。在英NGO「シリア人権監視団」によると政権側の攻撃でこれまでに少なくとも住民22人が死亡したという。
政権軍の声明発表から間もなく…