格闘技大会「RIZIN(ライジン)」が25日夜、さいたまスーパーアリーナ(さいたま市中央区)であり、総合格闘技(MMA)初挑戦の女子レスリング元世界王者・山本美憂(42)が、シュートボクシング世界女子フライ級王者の「ツヨカワ女王」ことRENA(25)にフロントチョークによる一本負けを喫した。
レスリング山本美憂、総合参戦 相手は“ツヨカワ女王”
山本は、弟の総合格闘家“KID”徳郁、妹の聖子とともに、幼少期からアマチュアレスリングの選手として活躍。1991年、史上最年少の17歳で世界選手権を制覇し、1994~95年も世界王者になった。
契約体重49キロのこの試合は、相手をつかめる薄手のグローブを着用した打撃有りという、山本にとっては初のMMAルール。序盤はレスリング仕込みのタックルでテイクダウンに成功したが、RENAが下からコントロールして立ち上がる展開。タックルを繰り返すうちにRENAが見切ると、がぶりからのフロントチョークを仕掛ける。山本はひざを突きながらこらえようとするも、強い締めにたまらずタップした。
長男のアーセン(20)もレスリングとMMAの両立を目指しており、この日の大会では空手出身の才賀紀左衛門と対戦。才賀の妻のタレント・あびる優さんがリングサイドから送る悲鳴のような声援が会場内にこだまする中、アーセンはタックルや投げ技からのテイクダウンを繰り返し、判定勝ちを収めた。(北林慎也)