岐阜市議の高橋正氏(63)=自民岐阜=が30日、市役所で記者会見し、2014、15年度に政務活動費を不正に受け取ったと明らかにした。飲食店の白紙領収書に自分で金額を書き込み、来客に出すコーヒーの豆代名目で領収書を提出したもので合計7万7760円。高橋氏は返還したという。
高橋氏によると、13年11月に市内の飲食店を廃業した知人から、金額が未記入の白紙領収書を13枚ほど受け取った。それに金額を書き入れ、来客に出すコーヒーの豆代として13~15年度に計13回、計9万360円分の領収書を提出した。ただ、13年度は1人あたりの年間交付額180万円をすでに超えていたため、同年度の1万2600円は支払われなかったという。
高橋氏はコーヒー豆代としての請求について「コーヒーをスーパーマーケットなどで他のものと一緒に買い、区別していなかった。概算であげた」と話した。来客にコーヒーを出していた実態はあったと説明する一方、「僕が1人で飲んでいた時もあったかも知れない」と語った。金額が未記入の領収書を受け取った経緯については「僕が欲しいと言ったか定かでない」と説明を避けた。
政活費の支出について報道機関が取材していると支援者から聞き、記者会見したという。富山市議会などで政活費の不正問題が明るみに出ていたが、「まるっきりゼロのものを書いたわけでない、という認識が甘かった。僕の裏切り行為。申し訳ない」と謝罪。今後の進退については「腹の中はだいたい決めているが、支援者に了解を得たい」と述べた。
高橋氏は当選5回。建設委員会などに所属し、12年には議長も務めた。