奈良県田原本町の社会福祉法人「愛和会」が町の子育て支援事業を巡って偽造領収書を町に提出したとして、県警は、法人の元理事長森和俊容疑者(69)=同町八田=と、長女で法人が運営する宮古保育園(田原本町)の園長吉村久見子容疑者(43)=同県広陵町疋相(ひきそ)=を有印私文書偽造・同行使容疑で逮捕し、21日発表した。いずれも容疑を認めているという。
捜査2課によると、2人は共謀して領収書3通(計46万8千円分)を偽造し、町から業務委託を受けた2015年度の「地域子育て支援拠点事業」の保育材料費の領収書として、6月に町に提出した疑いがある。領収書は同保育園で使う玩具(がんぐ)を業者から購入したとする内容で、同課は町から支払われた委託料の余剰金の返還を免れたとみて詐欺容疑も視野に捜査している。
法人は1979年7月に設立。同町や天理市で保育園など計6施設を運営している。