参院予算委で、民進党の大野元裕氏の質問に答弁するため挙手する稲田朋美防衛相=11日午前10時23分、岩下毅撮影
陸上自衛隊が国連平和維持活動(PKO)に参加している南スーダンの首都ジュバ近くで、民間人が襲撃され多数の市民が死亡したことが明らかになった。現地の報道によると、稲田朋美防衛相が現地視察した日に発生。ジュバでは7月に数百人が死亡する大規模な戦闘もあり、11日の国会審議では野党側が治安に懸念を示したが、派遣部隊の「駆けつけ警護」任務付与をめざす政府側は安定していると強調した。
トラックに待ち伏せ攻撃、市民21人死亡 南スーダン
ロイター通信などによると、ジュバに近い中央エクアトリア州の道路で8日、民間人を乗せたトラック4台が待ち伏せ攻撃を受け、市民21人が死亡、約20人がけがをした。AFP通信によると、ジュバと隣国ウガンダの間を走行していたバス3台も10日、銃を持った武装集団に襲われ、複数人が拉致された。
南スーダンでは7月、キール大統領支持派とマシャル前副大統領支持派による大規模な戦闘が発生。周辺国に逃れたマシャル氏は「キール氏の独裁政権に武力で抵抗する」との声明を出した。北部を中心に戦闘が散発しているとみられ、内戦の再燃が懸念されている。
ロイターによると、地元当局者はマシャル氏支持派がトラックを攻撃したと主張。マシャル氏側の広報担当者は否定している。
南スーダンPKOをめぐっては…