参院選後初の国政選挙となる衆院東京10区と福岡6区の両補選(23日投開票)について、朝日新聞社は15、16の両日、電話調査を実施し、取材で得た情報と合わせて情勢を探った。東京10区は自民前職の若狭勝氏が安定した戦いぶりで、民進新顔の鈴木庸介氏が追う。諸派新顔の吉井利光氏は苦戦。福岡6区は、無所属新顔の鳩山二郎氏が優勢。民進新顔の新井富美子氏は苦戦している。無所属新顔の蔵内謙氏、諸派新顔の西原忠弘氏は厳しい。
どちらも有権者の4割が投票態度を明らかにしておらず、情勢が変わる可能性もある。
投票態度を明らかにした人を分析すると、東京10区は、小池百合子東京都知事の支援を受ける若狭氏が自民支持層をほぼ固め、推薦を受けた公明支持層にも浸透。無党派層からは7割の支持を得ている。性別、年代を問わず支持を広げている。鈴木氏は、民進支持層をまとめきれていない。野党候補の一本化で候補を取り下げた共産支持層はほぼ固めたが、無党派層からの支持は伸び悩んでいる。
福岡6区では、自民党政権幹部の支持模様が割れたため、無所属候補を競わせ、当選すれば追加公認する。故鳩山邦夫元総務相の次男で、前福岡県大川市長の鳩山二郎氏は自民支持層の8割を固め、無党派層にも浸透。新井氏は民進支持層と共産支持層をほぼ固めたが、無党派層の支持は2割にとどまる。自民党県連会長の長男の蔵内氏は、自民支持層からの支持は2割弱にとどまっている。
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〈調査方法〉 15、16の両日、コンピューターで無作為に作成した固定電話の番号に調査員が電話をかけるRDD方式で、衆院東京10区、福岡6区の有権者を対象に調査した。有権者がいる世帯と判明した番号、有効回答、回答率はそれぞれ、東京10区が830件、506人、61%。福岡6区は1214件、681人、56%。