安保関連法に基づく「駆けつけ警護」で、陸上自衛隊が公開した国連職員救出の訓練=24日午後3時1分、岩手県滝沢市の陸上自衛隊岩手山演習場、仙波理撮影
安全保障関連法で可能になった「駆けつけ警護」の訓練が24日、メディア向けに初めて公開された。武器使用を伴わない訓練の公開にとどまったが、実際には小銃を使う訓練などをしている。国連平和維持活動(PKO)が続く南スーダンの治安が悪化するなか、安倍政権は駆けつけ警護の新任務付与に向け、地ならしを進めている。
「Go back!(下がれ!)」。24日午後、陸上自衛隊岩手山演習場(岩手県)。国連機関の職員2人が残るという設定の建物のそばで、現地政府に抗議する群衆約30人に対し、隊員が大型拡声機で訴える。
軽装甲機動車の上には、小銃を持った隊員もいた。車の動きにあわせ、透明の盾を構えた隊員7人と小銃を持つ5人が前へ進むと、群衆は後ずさりする。その瞬間、国連の2人を助け出した。小銃は全て下向きのままで、ほかの場面でも武器が使用されることはなかった。
同じ宿営地を拠点とする他国軍…