映画に込めた思いなどを語る吉永小百合さん=広島市中区
被爆地・長崎を舞台にした映画「母と暮せば」(山田洋次監督)に主演した俳優の吉永小百合さん(71)が13日、広島市中区で開かれた広島国際映画祭に出席した。吉永さんは「映画の中で、最愛の息子の存在が原爆で消されてしまう。そういうことが絶対にないよう積極的に発信し、核兵器がない世界を願わないといけない」と語った。
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「母と暮せば」は、吉永さんが出演した119本目の映画。長崎の原爆で長崎医大生の息子に先立たれた母親役を演じた。この日は音声ガイド付きのバリアフリー版の上映後、映画館運営会社の蔵本順子社長とのトークショーがあった。
「母と暮せば」で共演した息子役の二宮和也さんを吉永さんは「彼は天才です。セリフもばっちり覚えていますし。それを見て、母としてもしっかりしないと、と思いました」と絶賛。息子に先立たれる母の心境は「一生癒やされないこと。二度とそういうことが戦争によって起こることがないように、と思います」と述べた。
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