太平洋側に雪をもたらす南岸低気圧
24日朝の雪の要因は、偏西風の蛇行が強く、大陸から真冬並みの寒気が東日本にかけて流れ込み、零下3度以下の寒気が南下したことが大きい。上空の気温は、11月24日朝の平年と比べて7度以上低かった。
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ここに、本州の南側を通る「南岸低気圧」が加わった。24日も、東京・伊豆諸島付近の前線を伴った低気圧が東に進み、この低気圧によって雪雲が発生。雨から雪に変わった。
上空や地上の気温も大きく影響する。関東平野部の場合、気象庁は、上空1500メートル付近で気温が零下3度以下の場合、雪になるという目安をおく。
ただ、地上までの空気の層によって気温が異なるため、地上に到達するまでに雪が解けてしまうこともある。この日の午前6時の都心の気温は1・9度。こうした条件が重なったことで、54年ぶりの初雪になったと気象庁はみている。
2014年2月14~15日には関東甲信地方を中心に記録的な大雪になった。13日に発生した低気圧が本州南岸を北東に進み、さらに発達。19日までに最深積雪が甲府市で114センチ、前橋市で73センチなどを記録し、北日本と関東甲信の18地点での観測史上1位を更新した。
気象庁によると、南岸低気圧による雪の予測は難しいという。低気圧と陸地の距離が近ければ、暖かく湿った空気が流れ込むため雨になる可能性が高い。一方、陸地から離れ過ぎていれば雪雲は届かないという。(小川崇)