黒崎愛海さん(仏ブザンソン市のツイッターから)
筑波大からフランス東部ブザンソンに留学中の黒崎愛海(なるみ)さん(21)が行方不明になっている事件で、仏捜査当局は南米チリ人の男を国際指名手配して行方を追っている。黒崎さんの最後の足取りとして確認されている昨年12月初め、レストランで夕食をともにしていた男だと仏メディアは伝えている。
仏検察は3日午後(日本時間4日未明)、記者会見して捜査の状況を説明する予定だ。
黒崎さんは12月4日にダンス教室での練習に参加した後、その夜に郊外のレストランで男と食事をし、そろって学生寮に戻ったことが防犯カメラの記録などで確認されているという。その後、行方が分からなくなった。
黒崎さんの筑波大の先輩女性によると、チリ人の男は筑波大に留学した経験があり、その際に黒崎さんと知り合ったという。
地元メディアによるとこの男は、黒崎さんの留学先のフランシュ・コンテ大には履修届を出していなかった。黒崎さんの寮から1人で立ち去り、7日には、フランス国境に近いスイスのジュネーブから、スペインのマドリード経由で母国のチリに戻ったとされる。
捜査当局は、黒崎さんが犯罪に巻き込まれた可能性が高いとみて捜査を続けている。(青田秀樹=ブザンソン、比留間陽介)