同じお墓に入りたい――。パートナーを亡くしたレズビアンやゲイなど性的少数者(LGBT)のこんな思いに応えたいと、東京の僧侶らが動き出した。結婚していなくても、「○○家」という枠を超えて一緒に眠れる墓を考案し、LGBTへの理解を深める取り組みを進めている。
「LGBTとひとくくりにせず、色んな人がいることを知るのが第一歩」。1月31日、東京・銀座の雑居ビル3階で、浄土真宗・證大寺(しょうだいじ)(東京都江戸川区)の僧侶7人と職員ら計18人が講師の話に耳を傾けた。LGBTについて学ぶ同寺の研修会だ。講師は、LGBTに関する研修などを手がける会社「レティビー」の榎本悠里香代表(27)。榎本さん自身、自分と同じ女性のパートナーがいる。
榎本さんは、同性を好きになるレズビアン、ゲイのほか、両方を好きになるバイセクシュアルなど多様な人がいること、冗談のつもりで言ったLGBTに関する言葉であっても当事者を傷つける可能性があることなどを説明。LGBTのカップルの結婚式を収めた映像を見た後、こう言った。「ただ、幸せに生きていきたいだけなんです」
参加した僧侶の溝辺貴彦さん(38)は「知らないことが多くて驚いたが、知識があれば対応できる」。寺職員の船木あき子さん(47)は「寺は誰にでも平等。正しい理解で応えなければ」と話した。
この研修会を企画したのは、證…