前橋市で2011年に「おはらい」を受けていた女児が1歳4カ月で亡くなった事件で、傷害致死容疑で逮捕された北爪順子容疑者(63)が、生後4~5カ月の頃から女児に暴行していた疑いがあることが24日、わかった。当時容疑者宅に通っていた男性が朝日新聞の取材に証言した。群馬県警もこうした情報を把握しており、女児への日常的な暴行について調べている。
「おはらい」で1歳女児死なせた疑い 母の知人女を逮捕
証言したのは、群馬県内の男性(50)。病気がきっかけで8年ほど前に北爪容疑者に傾倒し、事件現場になった容疑者のアパートの部屋に通っていたという。
男性によると、亡くなった女児が生後100日を迎える10年5月前後に、母親が実家にお祝いに行くことについて北爪容疑者に相談したところ、「あそこには魔物がいる。出されたご飯は食べるな」と母親に命じた。母親が実家で飲食したと知ると「いくらここできれいな体になっても、(女児は)魔物を吸い取る。おなかに悪魔がいる」と女児に暴行を始めたという。
暴行について男性は「女児を突き飛ばしたり、口に指を突っ込んだりするのは日常茶飯事。何度も目撃した」と証言した。
男性によると、北爪容疑者は「中島順聖(せいしょう)」と名乗り、信者は100人ほどいた。通う人たちは「お布施」として、和紙のお守りや木札を数千円から数万円で買っていたという。(三浦淳)