九州電力玄海原発の3号機(奥)と4号機(手前)=佐賀県玄海町、朝日新聞社ヘリから
九州電力玄海原発が立つ佐賀県玄海町の岸本英雄町長は7日、玄海3、4号機の再稼働への同意を九電に伝えた。午後に記者会見して発表する。九電は、山口祥義(よしのり)知事の同意を得たうえで今夏ごろの再稼働を目指しており、知事の判断に焦点が移る。
特集:玄海原発
東京電力福島第一原発の事故後に新規制基準ができた。それに適合した原発の再稼働に立地市町村が同意したのは、鹿児島県薩摩川内市(九電川内原発)、愛媛県伊方町(四国電力伊方原発)、福井県高浜町(関西電力高浜原発)に続き4カ所目。
岸本町長は当初、九電の瓜生道明社長と面会して直接同意を伝える考えだったが、役場内での反対行動を懸念し、午前10時すぎ、瓜生社長に電話で伝えた。記者会見で同意の理由などを説明する。
玄海町では2月24日、11人の議員全員でつくる町議会原子力対策特別委員会が賛成多数で再稼働を承認。岸本町長は早期再稼働を求める立場で、国と九電による県主催の住民説明会が今月3日に終わるのを待ち、「できるだけ早く表明する」としていた。
九電は再稼働の同意を求める相手を玄海町と佐賀県に限る考え。山口知事は住民の理解などを条件に再稼働を容認する姿勢を示している。(原口晋也)