クラボウが開発した熱中症危険度を知らせる「シャツ」。心拍数などを測ってスマートフォンなどに情報を送信するウェアラブル端末になっている=大阪市中央区
繊維大手のクラボウや大阪大学などは、シャツを着ている人が熱中症になる危険性を判断するウェアラブル端末を、2018年度はじめに売り出すと発表した。高温の環境で作業することが多い建設業や運送業で、従業員の健康管理に役立ててもらうねらいだ。
シャツの胸についたセンサーで、心拍数や体の表面温度などを測定。そのデータを、ネット上にある気象や近くの緊急搬送情報などと合わせて熱中症の危険度を判定し、管理者が持つタブレットやスマートフォンに送信する。危険な場合には、管理者にアラームで知らせるしくみだ。複数社員の情報を、同時にチェックすることができる。
企業向けに販売する予定で、価格は未定。将来的にはスポーツ大会での熱中症防止や、高齢者の体調管理にも活用できるよう、システムを改良するという。(新宅あゆみ)