映画「男はつらいよ」の主人公・車(くるま)寅次郎の銅像がある京成電鉄金町線の柴又駅前(東京都葛飾区)に、妹さくらの銅像が建てられ、25日、除幕式があった。さくらを演じ、銅像のモデルにもなった俳優の倍賞千恵子さん(75)は「私の分身がいるみたいで感動しました。風の日も雨の日も雪の日も、ここに立ち続けることになるのでしょう。お兄ちゃんも、もう寂しくないでしょう」と語った。
寅さんの視線の先に来るのは? 新銅像、東京・柴又駅に
「見送るさくら」と名づけられ、高さ約45センチの台座の上にほぼ等身大の約1・6メートルの像が立っている。エプロンを着用し、ハイソックスを履いたさくらの姿を忠実に再現した。台座には「ある別れ」と題した原作者の山田洋次監督(85)によるメッセージが刻まれている。式に集まった約千人を前に、山田監督は「寅さん映画の撮影時と同じ街のたたずまい、人情、文化がいつまでも守られてほしい」と話した。
約7メートル離れた場所にある「フーテンの寅像」(1999年完成)は四角いトランクをさげ、振り返るポーズだ。ファンの間では「視線の先にいるのは、さくら?」と話題になっていた。さくら像は、失恋して旅に出る兄を心配そうに見つめ、「お兄ちゃん、体に気をつけてね」などと声を掛けているようにもみえる。
2015年12月、「柴又観光…