国有地などの架空の取引を持ちかけて約9億4千万円をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた元弁護士の本田洋司被告(84)=除名処分=を懲役9年6カ月とした2015年11月の二審・東京高裁判決が確定する。最高裁第一小法廷(小池裕裁判長)が、29日付の決定で上告を棄却した。
判決によると、本田被告は11~12年、共犯者らと共謀し、財務省が所有する国有地などを安く購入できるなどとうそを言って、購入希望者から現金や小切手をだまし取った。
本田被告は、日本弁護士連合会で常務理事を務めた。所属していた第二東京弁護士会は一審判決後の15年7月、本田被告を懲戒処分の中で最も重い除名処分とした。