保護者らが付き添い、集団で下校する松戸市立六実第二小の児童たち=14日午後3時17分、千葉県松戸市、恵原弘太郎撮影
保護者会長で、子どもの見守り活動にも関わる人物が容疑者となったことで、地元や行政、教育の現場には戸惑いが広がる。
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渋谷容疑者は毎日のように子どもの登校を見守っていたほか、少年補導員も務めるなど地域活動の中心人物の一人だった。地元では事件発生後、登下校時にグリーンのベストを着用したパトロールを始め、渋谷容疑者も参加していたという。それだけに、住人の女性(60)は「防犯パトロールのベストが信じてもらえなくなるのではないかと不安だ」。
松戸市の本郷谷(ほんごうや)健次市長は14日の記者会見で「大変ショックを受けている」と述べたうえで、「防犯カメラとかいろいろなことを考えながら、子どもが1人にならないよう対策を検討している。子どもたちの安全をどう守るか、もう1回議論しないといけない」。会見に同席した市教委の伊藤純一教育長も「安全への考え方の意識転換を図らなければいけない」と述べた。
千葉県PTA連絡協議会の西山雅夫事務局長(63)は「こういうことを二度と起こさないために、今後も地域の活動をやっていきたいとしか言えない」と語る。
14日午後、六実第二小では早めに集団下校した1年生以外の2~6年生が体育館に集められた。伊東隆志校長が容疑者の逮捕を伝え、「安心して登下校してください」と呼びかけたという。