堤容疑者と母親と思われる女性(左)が並んで歩いている。2人は黒い大きなバッグを真ん中にして、持ち手を一つずつ持って運んでいる=提供画像
東京都台東区浅草のマンションで、男(21)が元交際相手の女性の母親(55)を人質に立てこもった事件で、男が事前に東京都中野区の女性宅に侵入した上で、訪れた母親を脅し、現場のマンションまで案内させていたことが26日、警視庁への取材でわかった。
浅草の立てこもり事件容疑者、別の女性と交際トラブルも
男は鹿児島県姶良市の堤慎吾容疑者=逮捕監禁致傷容疑で逮捕。捜査1課によると、25日正午ごろ、男から逃れるために台東区の実家マンションに避難していた女性に代わり、母親が合鍵を使い、女性宅に荷物を取りに入ったところ、室内で包丁を持った堤容疑者が待ち伏せていた。堤容疑者は母親に包丁を突きつけて女性と「会わせろ」と脅迫、車に連れ込み、台東区のマンションまで案内させたという。
また、堤容疑者が所持していたリュックの中から、ハンマー1本も見つかった。同課は、堤容疑者が女性に一方的な思いを募らせ、犯行に及んだとみている。堤容疑者は立てこもった際に母親を切りつけた上で自殺を図り、一時重体だったが意識を取り戻したという。同庁は回復を待って事情を聴く方針。