安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)の獣医学部新設をめぐり、文部科学省が内閣府から「総理のご意向」と言われたなどと記録された一連の文書について、文科省は再調査結果を15日にも公表する。
特集:加計学園問題
「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っている」などと書かれた一連の文書について、松野博一文科相は5月19日に「存在は確認できなかった」と発表した。だが、限定的な調査への批判が高まったことや、前川喜平・前文科事務次官や現役の同省職員から文書が存在したとの証言が相次ぎ、松野文科相は「国民の声が多く寄せられた」として調査のやり直しに追い込まれていた。
再調査では、担当課以外の関係部署にも範囲を広げているが、文書の存否だけでなく、記載内容が事実かどうかが解明されるかも焦点だ。関係職員への聞き取りの結果などは松野文科相に随時、報告されているという。だが、再調査の結果発表が国会会期末ぎりぎりになることで、調査結果についての国会審議の時間はほとんどないことになる。
一方、民進、共産、自由、社民…