1971年に中核派が起こした渋谷暴動事件で、大坂正明容疑者(67)=殺人容疑などで再逮捕=の逃走を支援するために組織が支給した資金が、1年間で約3千万円に上っていたとみられることが捜査関係者への取材でわかった。
捜査関係者によると、警視庁が2012年3月、東京都立川市のアジトを捜索した際、逃走資金の詳細を記した「収支報告書」が見つかった。どのように使ったか、逃走を支援するメンバーが組織に説明するために作成したとみられる。
報告書では、大坂容疑者が潜伏するための複数のアジトの運営費として、1カ所当たり月約20万円が中核派から支給されていた。内訳は家賃や光熱費のほか、逃走を支援するメンバー十数人に対する慰労費や交際費だった。ほかにもこれらのメンバーには年間で1人当たり250万~300万円が支給され、逃走支援費は総額で約3千万円に上っていたという。
逃走支援費の原資は中核派内の…