ショットを放つ安田祐香
女子ゴルフの日本女子アマチュア選手権(奈良国際GC 6573ヤード=パー72)は23日、最終日があり、3位で出た安田祐香(兵庫・滝川二高2年)が1イーグル、6バーディー、1ボギーでスコアを七つ伸ばして通算14アンダーとし、初優勝した。2位は3打差で佐渡山理莉(沖縄・名護高2年)。さらに3打差の3位に平木亜莉奈(長野・御代田中3年)、新垣比菜(カヌチャ)の2人が入った。安田は9月開幕の日本女子オープンの出場権を獲得した。
■マイケル・ジョーダンの言葉が支え
初の栄冠を手にした高校2年の安田は「信じられないくらい、うれしいです」と満面の笑みを見せた。
前半で3バーディーを奪い、その後も淡々とスコアを伸ばした。17番でボギーをたたいたが、「その分を取り戻そう」と思った最終18番、10メートルのイーグルパットを沈めた。
目の前の一打にのみ気力を注いだ一日。ホールアウト後に知り合いから初めて首位に立っていると教えられ、驚いた。
神戸市出身。姉の影響で7歳でゴルフを始め、小学3年でジュニア育成の「坂田塾」に入門した。「クラブはまんべんなく使える」という万能タイプだが、昨年まで大きな大会では最終盤に崩れることが多かった。父から「恐怖心は幻想でしかない」というバスケットボールの神様、マイケル・ジョーダンの言葉を教えられ、プレッシャーとの付き合い方を覚えてきた。
柔らかな表情と語り口だが、自他ともに認める負けず嫌いだ。表彰式のあいさつで、思わず涙がこぼれた。「うれしくて泣いたのは初めてです」