ソフトバンクの松田宣浩
(27日、ソフトバンク6-0日本ハム)
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本拠を埋めたファンにとっても「予想外」のメモリアルアーチだっただろう。ソフトバンクの松田が「打ち直し」の本塁打で、プロ通算200号を達成した。
2点リードの四回だ。無死一、二塁で日本ハム・高梨の6球目。内角球をさばき、大飛球を左翼ポール際へ運んだが、ファウルの判定。工藤監督が審判団にリプレー検証を求めたものの結果は覆らなかった。だが、ここからが「持っている男」の真骨頂だった。
「『三振前の馬鹿当たり』というけど、もう一回つなぐぞと集中力が高まった」。仕切り直しの打席に立ち、その最初の球。低めのフォークに食らいついた。「バリ気合の一発」。今度は文句なしの12号3ランを中堅付近のテラス席に放り込んだ。
13試合ぶりの一発だった。8日のヤクルト戦で199本目を放っていたが、あと単打1本でサイクル安打を逃していた。王手をかけてあと1本が遠く、「やきもきしていた」という。王球団会長も「プレッシャーがあったはず。これで自分のペースでできる」と思いやった。
この日は、故障していた主将の内川、デスパイネもそろって先発に復帰した。中軸2人の復帰を祝う一発にもなり、チームの貯金も今季最多の19に伸ばした。「まだまだ通過点。ここで満足せず、250本を目指して、一本一本勝ちに導けるホームランを打っていきたい」。背番号3は、さらなる高みを見据える。(甲斐弘史)
○工藤監督(ソ) 「(リプレー検証から打ち直した松田のプロ通算200号は)あそこで打ち直してホームラン。よく打ってくれたと思います。(スタメン復帰した内川、デスパイネについて)まだ100%ではない。明日の状態を見ながらになる。みんなそろって落ち着いて試合ができるのはいいこと」
○石川(ソ) 自己最多タイの12奪三振で7回無失点。「一球一球の積み重ねで結果が出て、勝利に貢献できてうれしい」
○柳田(ソ) 19号先制2ランで本塁打、打点の2冠に立つ。「少しバットの先だったが、自分のいいスイングができた」