昨年のシーズン途中にもゲーム差がマイナスになる現象が出現した
ゲーム差0・5なのに、勝っても首位になれないの? プロ野球・パ・リーグは30日から、Koboパーク宮城で1位楽天と2位ソフトバンクが直接対決する。試合前の時点で両チームのゲーム差は0・5。30日の対戦でソフトバンクが楽天に勝つと、今季初めてソフトバンクが単独首位に立つはずだが、実際は順位は入れ替わらない。ゲーム差「マイナス0・5」で楽天が首位を維持という珍しい現象が起きるのだ。
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なぜなのか。からくりは順位の決め方にある。ゲーム差とは、当該2チームの「勝ち数と負け数の差(いわゆる貯金や借金)」の差を2で割った数字。あくまで目安であり、順位は勝率で決まる。消化試合数が少なかったり引き分けが多かったりすると、勝ち越し数と勝率の「逆転現象」が起きる。
楽天は4、5月に6連戦がほとんどなく、この日の試合が12球団で最も少ない66試合目。負けると、43勝22敗1分けの勝率6割6分2厘だ。74試合目のソフトバンクは48勝26敗の勝率6割4分9厘。勝ち越しの数は楽天が「21」で一つ少ないが、勝率で上回るため首位を守る。ソフトバンクは楽天に連勝してようやく、今季初の単独首位に立つことができる。
追われる立場の楽天・梨田昌孝監督は「首位だとは考えていない。あくまで挑戦者で戦った方がいい」。30日に先発する楽天の安楽も「(悪いイメージを持たないように)スポーツニュースはなるべく、見ないようにしました。自分の投球だけに集中したい」と話す。
昨季は日本ハムとソフトバンクが激しい首位争いを演じ、シーズンも終盤に入った8月に同様の状況があった。